最近の日記(2021/02/25〜)

水曜日
 ここ数年ユニクロのエアリズムウルトラシームレスショーツばかり履いている。とにかく履き心地が良い。布地が伸びて履き口に封神演義のキャラクターが着てるTシャツのえりぐりみたいなビロビロ感が出てきたら捨てどき。昔の漫画を読んでいてTシャツのえりぐりがビロビロに描かれているのを見るとそろそろ下着の入れ替えするか……という気分になる。

  村上春樹は紀行文が一番面白いと思う。ルクミという甘いお菓子に馴染んでいくくだりがふざけていないのにめちゃめちゃ面白い。半ズボンの小柄なおじさんが歩き回ってるビジュアルを想像しながら読むと面白さもひとしお。ルクミってどんなものだろうと思って画像検索したらほぼターキッシュディライトだった。食べたことないけど絶対嫌いなタイプの菓子だ。でも屋外でお菓子食べるとたったそれくらいのことでいつもと違う味になってるような気がするし旅先で疲れ果てたときに食べたらうまかったりするんだろうな。神々の山嶺で下山するためのカロリーを得るために死体の持ってたレーズンを食うシーンがあってかなり心に残っている、そういうレーズンこそが金で買えないレーズンみたいな感じがする

 

木曜日

新潮 2021年 03 月号

新潮 2021年 03 月号

  • 発売日: 2021/02/05
  • メディア: 雑誌
 

  どこにも売っていないと思ったけどhontoで店頭受取にしたら買えた。たまにhontoのこと思い出す。

 宅配専門の韓国チキン屋のチキンを食べた。実家か? みたいなビニール袋に詰められた漬物がいくつも添付されていて笑った。何でもやっていいんだなと思って。遠くに知らないスパイスの匂いを感じるチキンだった。店舗ないタイプの店の出前、なんか全部が嘘っぽくて面白い。劇中劇の飯食ってるみたい。

 iosに世界地図パズルというアプリがあって一ヶ月くらいやっていると思う。よくある白地図に各国をあてはめていくだけのパズルゲームなんだけどずっとやってしまう。初回は30分くらい掛かったけどやればやるほどタイムは縮んでいき、6分を境に縮まなくなった。どの国がどこにあるか完全に把握した状態になったということで、ここからさらに上を目指そうと思ったら今までと同じやり方していたら無理。何らかのブレイクスルーを見出すか「指を早く動かす」とか「操作ミスを減らす」みたいな世界になってくる。クイズの世界じゃなくてアスリートの世界。ランキングでトップの人は2分半とかなんだけどどういうことなんだろう。たぶんだけどすごい子供なんじゃないか。7歳とかの。

金曜日

  ノスタル爺、無料配信で読んだ。藤子不二雄短編集、学生時代に買って読んだ記憶があるけどかなりおぼろげで何も覚えていない。藤子不二雄の絵って馴染みにくいなと思ったような記憶がうっすらある。カメラワークが全コマバキッと決まっていて絵柄とか絵のうまさがどうのこうの以前に漫画ってひとりで作る映画じゃん……! みたいな気づきが発生した。こんなすごかったっけ? 主人公の親父の造形もすごい。キャラクターに特徴的な属性がついているわけでもなくて全員地味なのに面白いの、立ち合いの瞬間に負けを確信する感じがある。
 オルトランっていう農薬があって顆粒状の白いパラパラを観葉植物の根本に撒く感じで使うものなんだけどかなり独特のにおいがする。なまぐさいが食べ物ではない、って感じの農薬としての説得力が高いにおい。他にこういうにおいを知らない。これ顆粒だしみたいにして食ったらどうなってしまうんだろうと考えてしまう。絶対そんなことしないけど今思い浮かべてしまっている以上気が狂ったらやってしまう可能性がある。

またここか

またここか

  • 作者:坂元 裕二
  • 発売日: 2018/10/11
  • メディア: 単行本
 

 「〇〇だったらいやだな」を実行に移さなくても満足できるタイプで良かった。

日曜日

宮本から君へ [完全版] 1

宮本から君へ [完全版] 1

 

  宮本から君へをせっせと読んでいる。絵がすごい。鬼気迫るような絵だ。私は鬼気迫るような絵の漫画が好き。途中から突然NTRの話になって驚いた。かなり胸糞悪い展開だけどキッチリつらさが解消されて終わるのでパワーを感じた。将来的にトラウマになりそうな出来事に立ち向かう話ってすごい読みごたえがある。熊の場所だ……と思った。主人公の意地の張りどころにまったく共感できなくてすごい。共感できないというか全容が掴めない。気を抜くと全然わからなくなる。ベッドシーンもちょこちょこ入るんだけどものすごい写実的というか劇画的であんまり美化されてない感じが生々しくてかえってエッチだ。

月曜日
 タバコ小屋のことを思い出した。子供のころ通学路にタバコの葉を乾燥させるためのタバコ小屋があったのだった。トタンとベニヤで作った粗末なほったて小屋で、天井に渡してある横木からタバコの葉がベロベロベロッと垂らしてあった。それがいかにも不気味で百円くれるって言われても絶対入りたくないみたいな感じなのだった。奥へ行くほど薄暗いのが不気味だし海藻の群生地みたいな雰囲気の怖さがあるしなんとなく茶色くて不潔な感じもするし、全体的に怪しくて何だか嫌なものだった。今思えばあのあたりでタバコ作ってたんだな。規模的にどこかに卸していたわけでもないだろうしあれ何だったんだ、そもそもタバコってそんなカジュアルに作れるものなのか? と思って家族に聞いてみたら「特に許可はいらん(本当か?)、昔はみんな作ってた」とこともなげに言っていてびびった。要するにあの葉をギチギチに巻いたら葉巻ってことでそんな簡単に作っちゃっていいものならぜひとも作ってみたいものだ。
 地元の一部に都市部からの移住者が多く住んでるエリアがあり、実際そこへ招かれたことはないんだけどちょっとヒッピーっぽい人たちが住んでたりもするんだよなということは知っていて、わざわざ好き好んでこんな辺鄙な地に来るからにはなんかいろんなものを育てたりしたかったのだろうなという気もして、タバコを育てるぞとかレモンを育てるぞみたいな気持ちの延長線上にそのいろんなものを育てるぞみたいな欲求があるのだろうなみたいな、業として行って一旗あげてやるぜみたいな方面からじゃなくうまいもんを自分で食うために手塩にかけて育てるぞ方面の気持ちが強いのかなという感じ、かなり嫌だけどちょっとわかってしまうような気もする。

火曜日
 以前に住んでいたマンションでも確かに自炊はしていたはずだった。6畳ワンルームのお湯を沸かすくらいしか想定していなさそうな簡易キッチンで確かに何かを作った記憶がある。でも何をどう作っていたのか、寝食を分けるに分けられないあの狭い空間で、何をどう作りどういう姿勢で食べていたのか、自分でも不思議なくらい思い出せない。作った料理の写真を撮ったりもしたはずだが、カメラロールの整理をしたときにゴソッと消したらそれであっさり思い出せなくなってしまった。これってあれに似てるな、なんかほら、歴史のやつ……と思う。不都合な歴史をもみ消すやつ。たしかに何かが起きていたんだけど、物的証拠が失われた今となってはそれを知る人に聞いて回るしかない……みたいな。クソ料理の記憶。

日曜日
 記憶なし。

月曜日
 人と話した。それほど疲れなくてよかった。

火曜日

シュガー 1

シュガー 1

 

 シュガーを読んでいる。シュガー読んでからシュガーのことばかり考えてしまう。仲の良い人にシュガーを読ませたい。これほど人物が生き生きした漫画見たことないような気がする。ページから出てきそうだもん。うますぎて次元が違うと思った。中空に目には見えない透明のキャラクターが動き回っていて、そこに日が差してきて地面に落ちた影。みたいな絵。

水曜日
 図書館で本を返したついでに手近にある絵本をめくってから帰るときの気持ち、ショットバーで一杯だけ飲んで帰るときの気持ちに似ている。

かあさんをまつふゆ

かあさんをまつふゆ

 

  すごい読みごたえだ。こういう絵本もっと読みたい……と思ってしばらく探していたけど諦めてしまった。絵本、視界の外でグレーになっていて絵本のことがまったくわからない。絵本のプロに絵本をおすすめされたい。

 ビースターズ、見るともなく流していたら途中からすごく面白くなって見てしまった。

木曜日

 もう買えないと思ったけど買えた。まだ読んでいない。


金曜日
 ハライチのターンのバスマットのエピソードを早く聞くよう急かされる。