たまに言葉のすべてがきらめいているみたいな人がいて、どういう人格であればこういう言葉が出てくるんだろう、おれには何もない、なにも……みたいな気分になって落ち込むことがある。たまに。たまにね。

かなわないを読んだ。
表紙の食パンの絵がよくてじっと見てしまう。
内容はしんどい。最近子供の話がしんどい。
自分にないものを持っている人を見るとただただしんどくなってしまう。
持っていないので、ああ、私にもあれさえあれば……って思わずにはいられないけど、あったからといってそれですべてがうまくいくわけではない。ということを生肉に塩擦り込むようにして考えている。
ていうかいい本だった。日記の本は小説読むみたいに一度に読むよりはそのへんに置いておいてたまにめくったりする読み方のほうがいい気がして、そういう読み方したい本。
年齢が出てくるとつい逆算してこの人が○歳のときのできごとなのか……とか考えてしまう。

倉橋ヨエコを聴いてる。
十年前にズタボロに失恋したときも聴いていて、十年経って性懲りもなく同じところに戻ってきてしまった感がある。
まじでこの人レズビアンじゃないと辻褄合わないんじゃないのか? アンドーナツとか、卵とじとか、あなたのあたしとか、女が女に向ける感情に見えるんだけど……と思いながらWikipediaを読んでみたら、

八年間やってきて、一貫して言いたかったのは、人は自分の本当の気持ちをさらけ出すことによって、いろんな人と繋がることができる。そのことで生きていけるということです。

なんかムッチャ泣いてしまった。
最近すぐに泣いてしまう。